ZOOKEEPER
- 作者: 青木幸子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/09/22
- メディア: コミック
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第一話は正直ちょっとセンセーショナルにすぎる感があるというか、なぜそうした処置を取らざるを得ないかがやや説明不足で、重さを前に出しすぎと思ったが、以降の回ではそういうこともなく、いいバランスでオルタナティブな視点を提供してくれる感じなのでよかった。動物たちに関するうんちく的な部分を見せつつもそれに寄りかかるうんちくマンガにならず、主人公の温度を視認できる能力も重要な役割を果たすことはあっても決してそればかりに頼らず、動物園の現在と未来というテーマも持ちつつそれ一辺倒にならず、全てを調和させてマンガとして上手に読ませてくれるというのはかなり見事だなと思った。キャラクターも、くせ者でありながらやり手で理想と現実の両方にどっしりと足を置く園長を初めとして、各動物の担当もそれぞれの個性とこだわりを感じさせてくれるのがいい。何より、主人公がかわいいし。かわいい女の子はいいね、やっぱり。
作者の青木幸子は聞き覚えのある名前の人で、絵柄や見せ方なんかにも見覚えがあるなと思って検索してみたら、以前にモーニングで『いただきます』というお惣菜屋さんの人情ものを読み切りで数回描いた人だったことをこちらで知って納得(こちら経由)。モーニング好きとしては正直、モーニングで連載された方が嬉しかったけど、イブニングであろうと連載もらえて単行本が出るのはいいことなのでよかった。モーニングで連作読み切りを描いたことのある有望な若手は他にもいるから、みんな早く活躍して欲しいな。特にツジトモと新伊秀策の二人は連載もらえるといいんだけど。ツジトモはアシスタント募集していたからひょっとしたら近いうちに連載始まるのかな。