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9月1日は映画の日だったので新宿で『崖の下のポニョ』を見てきた。元々映画もそんなに見なければ、アニメもそんなに見ない、ジブリにも特に思い入れなしという自分なのだけど、なんだかネット上でいろいろ騒がしいですねー、という感じだったのでせっかく1000円の日だしと見た。ちなみにジブリ作品見るのは『もののけ姫』以来かな。今思い返したら奇遇にも同じ映画館で見ていた。


んで感想なんだけど、何かいろいろ騒がれてるのが全くピンと来ないくらい普通にいい映画だった。面白かった。クライマックス(と言うほど大げさに盛り上げているシーンではないけど)の宗介とポニョ母のシーンではちょっとウルッときて、ああ、この映画は許容の映画なんだなあと思った。家帰ってから公式サイト見たら思いっきり「生まれてきてよかった」というキャッチフレーズがついているしね。それにしても、公式サイトの「作品の内容の解説」のところに最初に出てくる宮崎駿の言葉の「神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである」というのは、批判内容と対照させるとなかなか皮肉だなあ。あんまりリアリズムで読み解くような類の映画じゃないと思うんだけどね。それは冒頭のビンに詰まったポニョを宗介が当たり前に受け入れるところからすでに。「マジックリアリズム」という言葉がふと頭に浮かんで検索してみたら、そういう視点で捉えてる人もいて*1、ちょっとほっとした。正直なところ、(あくまで俺の目から見れば)瑣末な揚げ足取りにしか作用しない、90年代リアリズムの成れの果てみたいなのはいい加減辟易なだけにね。その辺はおいおい考えたいなと思いつつすでに1年以上ペンディングしてしまっているな。まあいいや。