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とても面映ゆいのであえて名前とリンクは伏せるんだが、いつも愛読してるサイトの人にズルイズルイと書かれて、「いや、だって俺のこと見てると思わなかったし……」みたいなところからすれ違い両思いストーリーを軽く妄想して楽しむ。いやとにかく面映ゆい。ゲーセンでお互いに姿を見かけることは何度かあるけど、でもたぶん向こうはこっちのことなんか気にもかけてないだろうと思っていたら、意外に存在を認識されていた、みたいな感じか。ちょっと違うか。

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話は変わるが、よく行ってる中野のアドアーズに馴染みの店員さんがいて、「ダービーオーナーズクラブは入れるんですか?」「いやー、うちはスターホースありますからねー」「あーそうですよね。やー、やり込むとは思わないけどちょっとは遊んでおきたくて」みたいな世間話をちょくちょくするんだが、この店員さんが素晴らしいのは、俺に限らず他の常連とおぼしきお客さんともこんな感じでフレンドリーかつ適切な距離を持った関係をいくつも作り上げていることだなと端から見てて思ったんだった。飲食店なんかだとそういう上手な距離感で接客できる人は少なからずいるが、ゲーセンだと案外そういうニュアンスの店員さんは見た記憶がない。もっと距離が近くて常連様と仲良し店員みたいなニュアンスだとわりと多い感じがするが、まあこれは多分に偏見も含まれているだろうし、俺自身が昔と違って今は客同士のコミュニティから常に距離を置いていることで見え方が違う部分もあるだろう。それに、一昔前のもうちょっとべったりした距離感からのコミュニティも、それはそれで店の盛り上げという点で必要な部分もあっただろうし。


今やプレイヤーコミュニティの店への依存度は下がり、ネットで疎に密におのおのの望むコミュニティにたやすく参加することができる。それによってまた新たなトラブルや対立は生まれもするが、参入選択肢が増えてかつ離脱コストも下がったというのは基本的にはいいことだなと感じる。もちろんまだまだ店によってはひどい話も聞くのだけれど。

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吉田アミさんのこの記事からの一連の話を読んでて、やっぱりフラットな選択肢が膨大に並んでいると多くの人はわかりやすい基準によって選択してしまって結果として偏りが目立ちやすいんだろうなと思った。前にそれを裏付ける検証についての記事があったと思ったのでブックマークから探してみたらGeekなぺーじのこの記事だった。もしたった一つのものが当たりだとしたら選択肢が多いほど当たりを引く確率は低くなるから、選択に対しての迷いも後悔も生じやすくなるというのはとてもよくわかる話だ。要するにハズレを引きたくないから無難な方へ向かうってことだろう。


Geekなぺーじの記事での結論では専門的なエージェントを雇って選択を任せることを解決手段として提示していて、それはしごく当然とも言えるし、メディアはそう機能することを求められて、実際にニーズにも応えたり応えられなかったりしているのだけれど、それでもこれだけ情報が溢れると嫌が応にも多数の選択肢は目に入ってきて、その中から自分のセンスとやらを信じて自らの手で正しい選択をしたくなる欲望は溢れ続けるだろう。だから、「専門的なエージェント」でさえもやはり並列に並ぶ「専門的なエージェント」リストの一つでしかないし、そこに委ねて結果として失敗したと感じた場合は「このエージェントはハズレ」となる。


じゃあどこに逃げ道があるのだろうと考えると、どれかが当たりで他はハズレと考えてしまうこと自体が一種の錯覚だと捉えるしかないんじゃないだろうか。というか、実際、そういう考え方は錯覚だと思う。もちろん自分が今まで培ってきた感覚に基づいた評価基準というのは個々に存在しているわけだから、それに照らせば相対的に優劣は定まるんだが、それ自体があくまで「現時点での」価値観に過ぎないと常に留保をつけておけば多少なりともその錯覚からは自由になれると思う。要は、「わからないもの」は「わからないもの」のまま留めておく感じだろうか。


実際に音楽がそれなりに好きな人だったら、経験の浅い段階で買った名盤のよさがさっぱり理解できなくてそのまま放置したけど、数年たって部屋から発見して久しぶりに聴いたら「あれ、これこんなによかったんだ」みたいに感じるという経験はあると思うし、そうやって世界はいくらでも広がると知っていたらすぐに片っ端からハズレ認定して切り捨ててその結果無難なものにしか向かわなくなるなんてことは減ると思うんだけどね。まあ、自分の現時点での価値観に留保をつけることが怖くてそこに固執してしまいがちな人なんかだとそうやっていいと感じたものですらも「いや、そう思いこもうとしているだけだ!やっぱりこれはよくない!」みたいな合理化に向かってしまうんだけど。

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この夏読んだマンガの感想を書こう書こうとずっと思っていたんだが、ずっと書きあぐねている。たぶん俺の中でマンガの感想をどう書くかという部分が色々と揺れているんだな。しかし、感想をどう書くかなんてことに悩んで書き損ねるのも馬鹿らしいので、三宅乱丈イムリ』はとても面白くて先が楽しみで仕方ないとだけ書くことにする。お大ざっぱに言えば、『ペット』とも似たニュアンスの精神に介入する能力を持った人々が支配する世界のSF。架空世界が舞台なので一読しただけだと固有名詞を把握しきれずに混乱するけど、読み直したらわりとすんなり飲み込めた。これは確かに1・2巻同時発売にするわけだ。『ペット』はネット上ではわりと評判よかった名作だけど、ラストが打ち切りぎみで駆け足だったのが残念だったのでこちらは長すぎず短すぎずできちんと完結して欲しいなあ。ビーム連載だから期待できるだろう。あと、漠然と萩尾望都と似た雰囲気を感じたが、そう言っても俺は萩尾望都の熱心な読者とまではいかないので、萩尾望都好きな人の目にはどう映るんだろうとかちょっとだけ思った。

イムリ 1巻 (BEAM COMIX)

イムリ 1巻 (BEAM COMIX)

イムリ 2巻 (BEAM COMIX)

イムリ 2巻 (BEAM COMIX)

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今日は夜に東中野の駅前で夕食を取って、外に出たら豪雨の真っ最中だった。ずぶぬれになって近くのゲームファンタジアに行ったらなぜか怒首領蜂大往生があった。しかも白。白は厳しいなーと思いながらも久々にプレイしたらハイパーがなかなか貯まらない中で一応4面まで行けた。やっぱこのゲーム動かしてて気持ちいいな。その後バーチャ5に乱入してパイを選んでストレート負けして外に出たら雨が小降りになっていたので帰宅した。